●著作権法第38条の「非営利・無料・不報酬」の原則
わたしの「Blog表現よみ作品集」を訪問した法律家の方が次のように書いてくださった。
「著作権法38条は,公表済著作物について,営利を目的としない上演,口述などを認めていますから,ファイルが無償で公開され,かつ朗読者が報酬を受けない限りは,朗読の公開は著作権を侵害するものではなく,またそのようにして適法に公開された朗読を,個人が私的に使用する限りにおいて朗読ファイルをダウンロードしても著作権侵害は生じないと考えられます。」(こがわ法律事務所のwebnotes
「朗読とpodcast」)
わたしも著作権法第38条はうろ覚えであるが聞いていた。今回あらためてこれが有効だと思い当たった。ならば、わたしのしていることには問題はない。しかも、引用の原則も付加しているので、著作物の販売にも貢献しているはずだ。
わたしがしていることは、現代著作について、その一部を声でよみあげて録音したものを、ネットに公開していることだ。たしかに、(1)営利が目的ではない、(2)報酬を受けてはいない、という条件は満たしている。これでわたしの問題が解決するなら、じつにうれしいことだ。
しかし、何がなんでも、著作権の切れないものは一切よめないのだというような誤解があるのは確かだ。小説の「朗読」を公開で行う場合に、まるで戯曲の上演許可のような手続きも行われている。一部ではそれが法的な正当な方法であると思われている。また、なぜそうなったのかということも疑問だ。また、著作権の保護期間を50年から70年に延長しようという著作権法改訂の問題があることも知った。そのあたりについて、わたしが書くべきことはまだまだある。