国会中継を見ていると、国会議員の話し方がとても気になる。話し方というものは、話の内容以前に重要なものである。というのは、わたしたちは、話し全体の内容をつかむまえに、まず、話を聞こうという態度を作らなければならないからである。その意味で、政治家というものは、何よりもまず話し方の研究が重要であろう。
ふたりの議員の話し方が気になった。野党と与党とを問わず、思想信条を問わずに、いろいろな国会議員の話し方は、そのものとして気になるのである。わたしの日記から引用しておこう。
●1月22日(金)今、衆議院予算委員会の中継を見ているが、白髪頭で眼鏡をかけた議員IY(K党)の話しぶりが気になる。おうへいな感じがするのである。早口で発音が悪く軽い声で話すので、相手を軽ろんじている印象を与える。相手に対する尊敬心を感じさせないのである。ほとんど口を開かずに話している。これも陰気な感じである。たとえ反対党派の首相に質問する場合であっても、対等の人間同士であるという基本的な態度は必要であろう。
●1月27日(水)午前中に国会質問をしているMK(M党)という議員は話し方がとてもうるさく感じられる。早口で、テンションが一定で高すぎる。まったく間がないし、意味の切れ目がないのである。そのために、聞いていてイライラする。さらに、早口のために発音が悪くなり、細かいことばが聞き取りにくくなっている。このような話し方では、視聴者が関心を持てなくなるであろう。話し方の訓練が必要である。
●1月27日(水)きょうはもうひとり気になる。YN(K党)である。話しぶりがきれいすぎる。アナウンサーのような軽い響きの美しさである。きれいな分だけこころが感じられない。話の内容よりもことばに意識が行っているのではないか。そうなると、発言の内容に重さがなくなる。同時に心情や感情の豊かさというものも失わているようだ。政治家にとっては情熱の感じられる語り方も必要だと思う。
もちろん、このほかにも、わたしが気になる議員の話し方がある。それに対して、これはいいという議員の話し方もあるのだが、また、思いついたときに書くことにしたい。