これはシリーズで、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」(使用テキストは青空文庫)の表現よみのために少しずつ記号づけをしていくものです。まず原文をよんで、それから記号づけされた文をよんでください。記号づけの記号の基本は
第2回を参照してください。
●原文
先生はしばらく困ったようすでしたが、眼(め)をカムパネルラの方へ向けて、
「ではカムパネルラさん。」と名指しました。するとあんなに元気に手をあげたカムパネルラが、やはりもじもじ立ち上ったままやはり答えができませんでした。
先生は意外なようにしばらくじっとカムパネルラを見ていましたが、急いで「では。よし。」と云いながら、自分で星図を指(さ)しました。
「このぼんやりと白い銀河を大きないい望遠鏡で見ますと、もうたくさんの小さな星に見えるのです。ジョバンニさんそうでしょう。」
●記号づけ
先生は
しばらく困ったようすでしたが、眼(め)をカムパネルラの方へ向けて、
「では
/カムパネルラさん。」
/と名指しました。すると
/あんなに元気に手をあげた
^カムパネルラが、
やはりもじもじ立ち上ったまま
/やはり答えができま
せんでした。
先生は
意外なようにしばらく
じっとカムパネルラを見ていましたが、
急いで「では。よし。」
/と云いながら、
自分で星図を指(さ)しました。
「
〈この
^ぼんやりと白い銀河
~〉を
/大きな
いい望遠鏡で見ますと、
もうたくさんの小さな星に
/見えるのです。ジョバンニさん
/そうでしょう。」
渡辺知明の「銀河鉄道の夜」のよみは「
別館【表現よみ作品集】」にあります。