日本語の読みにおけるフレーズとは、どういうものか。母音は、前母音と後母音との質のちがいがある。i e a o u の母音のちがいである。この順序で、母音の発声位置が前から後ろへ移動するイメージである。
下記の図には3つの要素がある。(1)母音の前と後ろの水平移動、(2)口の開き方の上下、山形に盛り上がってから下がる、(3)口の開きに応じて、からだのしずみも山形に後ろに向かって沈み込む。
そして、イエアオウとともに動くからだ全体の動きが、日本語のフレーズ、つまり係り受け、イントネーションの発声を生み出すのだ。この動きをもっとも能率的に行っているのがネコである。「イーエーアーオーウ」とからだの力とともに発声すると、そのままネコの鳴き声になるのだ。
「末ちさく落ちゆく奈智の大瀧のその末つかた湧ける霧雲」若山牧水
日本コトバの会で、渡辺知明著『読書の教科書―精読のすすめ』について、執筆の背景についての解説をした。およそ一時間の内容を文章化して『日本のコトバ』38号に掲載した。
現在、『日本のコトバ』38号を送料共800円で販売中である。
ご希望の方は、下記の振替口座に代金800円を納入くださればお送りする。口座名:00180-6-175989 加入者名:日本コトバの会
本の読み方の原則として4つの方法がある。本のジャンルによっても、本の書かれ方についても、以下の4つの方法による読み分けが必要なのである。(44ページ)
(1)情報収集、(2)感動教授、(3)思考推進、(4)実践応用
ところが、どんな本でも、もっぱら一つの読み方で読んでいる人がいかに多いことか。
参照:渡辺知明『読書の教科書―精読のすすめ』